正覚山 福成寺

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3月19日13時30分より春季彼岸法要を厳修致します。-お身拭い式の白布と極楽往生について- 皆様の御参詣お待ちしております。

2023年3月17日

【春季彼岸法要ならびにお身拭い式】
■日時 3月19日(日) 13:00より受付開始 13:30より法要
■御志納料 一霊 二千円 ※初めてお申込みの方は、故人様の俗名ならびに戒名をお伝えください。
■連絡先 (電話番号) 072-232-2797 (メール) fukujyouji.1538@gmail.com 

朝夕はまだまだ寒く感じますが、桃の節句も過ぎ日ごとに春めいてまいりました。桜の開花もすぐそこまでとニュースで聞きますと、心が躍る気持ちになります。
さて、今年も春季彼岸の季節となりました。春のお彼岸は、3月21日の春分の日を中日として前後3日間の合計7日間をいいます。この期間にお彼岸法要や御先祖回向を行うのは、『観無量寿経』というお経の中に、西方に沈む太陽から極楽浄土を思い描く修行法が記されており、浄土宗のお仏壇に向かって右側にいらっしゃる善導大師(ぜんどうだいし)が書かれた『観経疏』の中で、彼岸は太陽が真西に沈むところを極楽浄土と観想して自身の往生と御先祖様の供養、阿弥陀様への感謝をするのに適した期間と記されているからです。極楽浄土が西方にあることは『阿弥陀経』の中で明記され、あの太陽が真西に沈む先に極楽浄土があり、御先祖様もそこにいらっしゃると説かれています。是非お彼岸法要のご回向にご参加頂き、御先祖様を偲び、自分が今あることに感謝して、御先祖様の供養をするとともに、自らも極楽往生できるよう御精進ください。

この彼岸の期間中は、六つの徳目を実践する修養期間でもあります。六つの徳目とは、めぐむ(布施)、つつしむ(持戒)、しのぶ(忍辱)、はげむ(精進)、しずめる(禅定)、智慧をみがく(智慧)の六つとなります。最初のめぐむ(布施)という徳目は、「人に優しい言葉をかける」「笑顔で人に接する」「社会のために奉仕する」など、人に悦びや安らぎを施す〝善い行い〟も含まれます。私たちには、頭で理解できていても実践できていないことがたくさんあります。仏教では、頭だけでなく体でも理解すること、つまり実際に行動することが重要になります。単に教義(教え)を「学ぶ」だけではなく、日々の修行という「実践」をともなうのが仏教のあり方です。ぜひ、このお彼岸の機会に〝善い行い〟を実践して下さい。善行を積む姿を、極楽浄土から見てくださっている阿弥陀さまが、あなたの人生を理想的な生き方へと導いてくれるでしょう。

そして、御先祖様に感謝するということは、私たちが受け継いできた言葉があるからです。その言葉とは、
『花は枝によって支えられ 枝は幹によって支えられ 幹は根によって支えられている かるがゆえに咲いた花見て喜ぶならば咲かせた根本の恩を知れ』
と受け継いできました。私たちが生きているという事は、立派な花が咲いているという事です。しかし、長らく生きていると花や果実ばかりに目を奪われ、本当に大切な根を失ってしまいます。根が腐ると次の花が咲かなくなります。そういった根を失った人を昔の人は“性根が腐った”と戒めました。それは、次の世代を育てるための教えでもありました。明日からはお彼岸の『入り』となります。彼岸は一週間ありますから、必ず一度は家族揃ってお墓参りをして下さい。その時、自身の家の歴史を語ると、とても有意義な彼岸となるでしょう。

また彼岸法要当日に厳修致しますお身拭い式の際に、皆様に白布をお持ち頂くことをお勧めしていますのは、福成寺の御本尊が三国伝来御請来された京都嵯峨清凉寺より生身釈尊と尊崇される御本尊をお祀りさせて頂いているところに由縁があります。お身拭い式では本尊の開扉、引声念仏を唱え、香湯にひたした白布で本尊の釈迦如来を拭い清めます。拭った白布には霊験があり、経帷子にすると極楽往生ができるといいます。経帷子というのは御葬儀の際に身に着ける衣のことをさし、棺の中にお身拭い式の白布を納めてください。この法要は鎌倉時代中期の後堀河天皇の后安喜門院の母が浄土に往生した縁起によります。このことから、幣寺では皆様に白布をご持参頂き、その白布を使わせて頂きまして御本尊のお身拭いをさせて頂いております。ぜひ白布をお持ち頂ければと思います。

皆様の御参詣お持ちしております。どうぞご家族揃ってお参り下さい。

福成寺一同

合掌